キャプテン翼 6巻(その1)

花輪戦の後半5分、負傷した西尾の代わりに石崎がピッチに入る。 同時に石崎は、立花兄弟のマークに専念していた翼・岬を攻撃に戻し点を取りにいくという作戦を 監督から預かってきた。監督の指示どおりに翼と岬が攻撃に参加するも、なかなか守りが堅い花輪。 そして花輪ボールになり、南葛ゴール前にセンタリング。今度は立花兄弟ふたりともが、ゴールポスト を蹴りながら空中へ。たぶん「どっちがシュート打つかわからないぞ!作戦」なのだろうが、なんとか 森崎がパンチング。これを石崎が拾い、パスしようとボールを蹴る。が、なぜか蹴り損ないオウンゴール! 2−1で南葛ビハインド。いくら石崎でもそれはないと思うのだが、こんな展開(笑)。 がっくり手と膝を地につけている石崎に、勝たないと決勝トーナメントに残れないのにお前は、と 南葛メンバーが責めたてる。

それを「仲間割れはやめよう」と止めたのは、岬(MFC<マイ・フェーバリット・キャラ>1位)。 ここで、転校してしまうことを告白する岬。転校ばかりで、 全国大会まで一緒にサッカーをやれるチームにいたのはこの南葛が初めてだから、優勝して皆と別れたい。 そう話す岬に、言葉が出ない南葛メンバー。しばし沈黙が続くが、試合はこれからだ!岬くんのためにも逆転 しよう!と切り出す翼。その通りだ!と続く南葛メンバー。後々、同点された、リードされた際に チームメイトを変に盛り上げようとするが、この時点ではとりあえず普通な翼(笑)。

とはいうものの、守りが堅い花輪。南葛はなかなか同点に追いつけなかった。残り時間は5分。 焦りのせいか、ボールを取り損ない花輪にボールを奪われる南葛。例のごとく、立花兄弟にあわせて センタリングする花輪。しかし、これを石崎がインターセプト!自分のミスのせいでリードされ、 このまま終わるわけにはいかない。DFだが、そのままドリブルでオーバーラップし、ロングシュート を打つ。ボールは枠内に入っているがキーパーの真正面。このまま取られると思いきや、 岬が隙をついて飛び出し、ボールを押し込み同点に!こうして石崎は自分のミスを帳消しにする活躍 を見せる。

花輪のキックオフで試合再開。残り時間は4分。勝たねばならない南葛は、立花兄弟からボールを 奪おうとするがなかなかできない。「どんなことがあってもとるぞ!」と強い意志で、岬は和夫から 政夫へのパスをカットする。その後、南葛は猛攻撃するものの、立花兄弟も守備に参加しなかなか 点を奪えない。同点でも決勝トーナメントに進める花輪はこのまま守りきるつもり。 残り時間1分を切り、マイボールになるもシュートにもっていけない南葛。これが南葛での最後の 試合になってしまうのか…と岬が思ったその時。「岬くん、上だ!」という翼の声が。「そうか!」と、 上方にボールを蹴る岬。「そうか?」と思う読者(笑)。立花兄弟がやるように、ゴールポストを蹴り ながら空中に跳ぶ翼。空中ならノーマークらしい(笑)。 オーバーヘッドシュートを決め、南葛は3−2と逆転。
「ありがとう、翼くん。これでまたみんなとサッカーができる」
と、泣きそうな笑顔の岬であった。

残り時間もほんのわずか。花輪は、なんとか攻めようとする。しかしボールをカットされ、翼にクリア されたところで試合終了。花輪メンバーは悔しさで涙を流すが、おれ達の分までがんばってくれよ、 と南葛に言う。こんな感じで最後はやはりさわやか風味(爆)。
一方、翼ママと勝手にはぐれて一人たそがれるロベルト。立花兄弟の(へんな)技を使って 逆転した翼の姿に、初めて会った時のことを思い出していた。人の技を自分のものにしてしまう翼は、 自ら成長していく。だから「もう翼にはおれなど必要ないのかもしれないな」と淋しい笑顔で思う ロベルト。こんなところで、微妙に牽制球を投げていたとは昔気づきませんでした(爆)。

その夜、宿舎にある食堂で改めて岬の転校話になる。今は夏休みだが、2学期からは別の学校へ行く ことになっていた。負けて別れるなんてイヤだから、岬と全国優勝しよう!と他のチームがいるのも おかまいなしに大いに盛り上がる南葛。そこへふらのが登場。決勝トーナメントで、南葛とふらのが 対戦するにはお互い決勝まで勝ち残らないといけない。どうせなら南葛とふらので決勝戦やりたい、 と盛り上がる2チーム。岬以外の南葛メンバーとも仲良く話すふらの。なかなかどうして、スポーツを 通して友情を学ぶ正しいスポーツ少年達(笑)。そんなやり取りを見て、転校ばかりだがサッカーの おかげで友達がたくさんいることを実感する岬であった。

ひとしきり盛り上がったところで、それじゃあな、と立ち去ろうとする松山。そこで黒いシャツの者に ちょっとぶつかる。すると、
「ばかやろう。きをつけろ」
と、裏拳気味のビンタを喰らい吹っ飛ぶ松山。彼がぶつかった相手はあの日向小次郎。 チームメイト2人にキャッチされ転ぶことはまぬがれたが、すかさず松山は日向のむなぐらを掴んだ。 そのコマではタケシがけっこうな勢いで驚いている。あの日向に食ってかかるヤツは初めて見るに違いない(笑) しかし、「やめろ松山!!」と岬が間髪いれず止める。いつもは穏やかな岬に強く止められ少し驚く松山。 でも、日向のむなぐらは掴んだまま(笑)
そんな松山を軽く無視して日向は岬に、決勝トーナメントに出られるからといい気になるな、と続けてこう言う。
「優勝はおれたち明和にきまってるんだ」
小学生ながらも、因縁のつけ方までピカイチな日向。南葛とふらので決勝戦だ、と盛り上がっていたのが とってもお気に召さなかったらしい。初期の若林といい、日向といい、敵役に男気は必要ないのか!?(爆)
殴られたあげく、存在を無視されてマジご立腹の松山。しかもそんな因縁までつけられては、黙っていられません。 再び殴りかかろうとしたその時、
「やめろよ!!勝負はグラウンドでつければいいんだ!!」
と、翼が叫ぶ。おお、キャプテンの責任感かだいぶしっかりしてきたな。って違うよ! 日向の因縁にはその答えでいいが、松山のフォローにはなってないよな…とか読者が思っていると。
パチパチパチ、と拍手が。
「翼くんのいうとおり。試合前にケガでもしたらそれこそ大変だ」
と、すかした登場をするのは三杉淳!注目の選手といわれているだけあって、主要キャラが 目を見張る。待って。なんかもっとつっこんでもいいんだぞ、そこは!日向、すかしてんじゃねーよ の一言くらい言ってもバチは当たらないと思うぞ(笑)。
ここで、なんかおもろいことやってるんか?と1人の大男が乱入。周りの子達がかなり見上げている。 なんか頭一つ半、皆より出てるんですけど…。そんな彼は難波FCのGK、中西太一。 お坊っちゃんな若林とは違い、伝統的なガキ大将ないでたちである(笑)。 翌日に控えた、決勝トーナメント1回戦で南葛FCと難波FCは対戦することになっている。 お手やわらかにたのみますわ、とやはり小学生らしくないセリフを吐く(笑) 最終的には、中西太一のあまりのでかさにその場にいた全員が驚いたことにより、いつの間にか その場は収まり夜が更けていった(爆)

余談だが、この時点で松山の前髪はかなり短く、おでこ半分くらいの長さであった(爆)


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