キャプテン翼 9巻(その2)

決勝戦会場へ先に現れたのは南葛SC。そこに待ち受けていたのは選手達の家族だった。それぞれ の親御さんが子供達に声援を送っている。その姿を少し淋しそうに岬は見守っていた。しかし、 顔を上げると視界の先には父親の姿があった。南葛の皆とプレイできる最後の試合に父親が現れ、 「とうさんがきてくれた」と喜ぶ岬であった。(南葛って、ちゃんと小学生らしいから好きだ(笑))

家族の応援を受けた後、ウォームアップを開始する南葛。「若林さん、今日はたのみますよ」とは 森崎。お前、あっさりポジション渡すなよ〜(笑)。それはともかく、まだ姿を現さない明和FC。 翼は、昨日倒れた日向を心配する。が、そこでピンと空気が張るのを感じる翼と若林。それもそのはず。 背後からボールが飛んできて、翼は間一髪のところでよける。そのままボールは南葛ゴールのネットを 揺らす。はい、そうです。日向小次郎率いる明和FCの登場!!そのまま険悪なムードになることも なく見合う両チーム。なんでか外野も応援合戦(笑)。南葛応援団に混じってトラックの運ちゃんも 応援中(笑)。

日向の横で、彼とついに決勝まできたことに感慨深くなっているタケシ。そして、今日の試合は必ず 勝つぞと意気込む。タケシがここまで気合を入れる理由は、その日の朝の日向の言葉にあった。
(以下、タケシの回想)
吉良監督に、日向さんはどうなんですか、試合に出られるんですかと明和のメンバーは大騒ぎ。 相手が日向なせいかとっくに目がさめてると思われていたようだが、まだ目覚めていない。 医務室の先生は、熱は下がったけど起きてすぐ試合というのはちょっと…と言っていたら。
「冗談がきついぜ、先生よ」
と、そっちの方こそ冗談がきついセリフを吐く日向小次郎(笑)。起きて早々に復活宣言。 大騒ぎしていたメンバーに、心配しすぎだとかこれしきのことで俺が試合を捨てるかとか、なるほど 復活(笑)。ところが驚くべき変化をみせる。なんとチームメイトに、「ここまでこれたのはおまえ たちのおかげだがな」と告げる日向!ふらの小(ていうか松山)の教育的指導のおかげでチーム ワークの大切さを認識した日向。そしてチームメイトにあと1回力を貸してくれ!といい、明和は 今日の試合に向けて大盛り上がりを見せる。たった一晩休んだだけで、一回り成長して虎(日向)は 戻ってきたと感慨深い吉良監督。よかったね。
(タケシの回想、ここまで)
そんなわけで、タケシは感動したらしい。でも、上から目線はそのままだったね(笑)。

決勝のピッチが見える丘の上。そこにいるのは例の東邦学園スカウト2人組。女は、「どちらを スカウトするのか。とうとうこの試合ですべてはっきり決まるのね。」と手にはオペラグラスを、 顔には笑みを浮かべている。なにがそんなに楽しみなのか?ちなみに、絵の効果として ムダにキラキラしています。あとお約束通り、オペラグラスを持つ手の小指は立っています(笑)。 というか、そんな高みの見物してないで近くで見ろよ!

そして練習は終了し城山監督は選手達に、南葛SCとして最後の試合となる決勝戦を悔いが のこらないよう全力を尽くして戦え、とさわやかに告げる。城山監督はいい監督だよな〜(笑)。
いよいよ本題の決勝戦、南葛SCvs明和FC。足のケガで今まで出られなかった若林、準決勝戦で 突然現れた若島津(忘れがちだが交通事故にあっている)がスタメンに入っている。

明和のキックオフで試合開始。早々にボールを持つ日向に突進していく翼。なぜかフォワード同士の 直接対決。あいかわらず絡んでくる翼に苛つく日向。 だからって、翼のみぞおちにいきなりボールをぶち込むなよ!見事な復活っぷりをこんな所で見せて くれる日向(笑)。勝利するのは俺だ、というようなセリフを言う日向にカチンときたのか、翼は苦しみ ながらも足元のボールを後ろの岬に渡す。そしてダッシュ、日向を追い越す際に「優勝するのはキミ じゃない。このおれだ!!」と翼も負けずに言い返す。自分の脅しにびくともしない翼に驚く日向。 そこへすかさず、「今日の試合は南葛がもらうぞ」と岬。腹黒オーラが感じられます!。でも MFC<マイ・フェーバリット・キャラ>1位!(笑) そんな絶妙な宣戦布告に日向はたじろぎ、 岬は翼にロングパス。今までのパターンならここでシュートが決まっているのだが、若島津には通用 しなかった。あまつさえ、キャッチしたあと一回転して着地した後どうだ!顔をする若島津。 しかも翼に対して、「一本もシュートを決めさせない」と宣戦布告。いや〜、なんとも強気な戦いだ(笑)。

一転して、明和の攻撃。ここでやっと明和も主要キャラ以外のメンバーが名前で呼ばれます(笑)。 しかし、やっと名前を出してもらった分際では石崎にナイスパスカットをされてしまう。南葛ボールで、 滝がドリブルで進んでいくが明和も負けておらず、2人がかりでスライディングタックル。だが、 岬がフォローに入りボールは南葛のまま。要所で必ず活躍する岬!翼がゴール前に走りこみ、岬が センタリング。DFは翼に集中するが、実はおとりで井沢(MFC3位)が得意のヘッドで決めようとする。 ところが、そのボールを若島津が見事にキャッチする。判断力も優れています!

南葛の攻撃はここまでだ!と若島津は日向にパス。すごいキック力で、一直線にゴール前からハーフ ラインを超えていく。すげー(笑)。ボールを受け取った日向は、「止めるもんなら止めてみろ」と ドリブル。言葉通りに二人がかりで止める南葛。しかしお約束通り、強引に抜きさる(というか、 蹴破るが正しい)日向。タケシにパスをして、すぐにリターン。絶妙のタイミングでボールを受け取り シュート体勢。だが、これも絶妙のタイミングで若林がブロック。日向は吹っ飛び、 日光を背負う形でそれを見おろす若林。「借りを返すためにきた」とか「おまえだけには負けん」とか、 若林も宣戦布告。やはり強気な戦いだ(笑)。ちなみに、三上さんは「あまりムリをするな、源三」 と心配そう。

そのまま高みの見物を続けている東邦スカウトマンコンビ。若林も若島津も手強いキーパーで、 日向も翼も点を取るのは難しい状況。しかし東邦のストライカーは、優れたキーパーからも点を取れる ストライカーでなくてはならないのよ。と言うのは女の方。この人、なんなんだろう…(笑)

岬からパスをもらい、見事なドリブルでかわしていく翼。そこではっと殺気を感じる。日向のスライディング タックルが襲ってきたのだった。間一髪のところでかわすが、日向はすぐに方向転換。ボールに足が いっているものの、ボールを挟んでみぞおち蹴ってます!翼はギャラリー(ラインをちょっと離れた ところにすぐ観客がいる)まで吹っ飛ばされてしまう。いや、もちろん日向の反則(笑)。 すっげーラフプレイ。つか、ラフプレイどころじゃないんじゃ…。よくレッドカードにならなかった よ(笑)。すんごい苦しそうにしている翼だが、ロベルトが激励すると笑顔でピッチに戻っていく。 すごい、ロベルト効果(笑)。一方日向は、ボールにいったのになんで反則なんだとご不満。 ふつう退場だよ(笑)。

南葛はすぐにフリーキックをセット・開始し、日向の虚をついて翼はゴール前にドリブル。フェイント をかけ、岬がパスを受けシュート。しかしこれをかろうじて足ではじく。これを滝が拾い、センタリング。 翼がシュート体勢。若島津がいるところと反対側がシュートコース。すぐに起き上がり、若島津は ゴールポストを蹴り逆サイドへフライングジャンプ。みごとに翼のシュートをキャッチするのであった。 さすがの翼・岬も驚く。若島津の家は代々空手家で、先ほどの大技は空手技の“三角げり”を応用した ものだと吉良監督の解説が入る(笑)。そんな若島津を見て翼は静かに闘志を燃やす。
「あのキーパーを抜くには、100発100中のオーバーヘッドしかない!」
……。大技には大技で対抗するしかないのか?そういえば、ファミコン版 キャプテン翼でオーバーヘッドを使うと消費する“ガッツ”(RPG等で魔法を使うと消費するMPみたい なもの)がけっこう高かったけど。色々間違っているがそんなツッコミもむなしいので、まあいいか(爆)。 しかも、若島津に無言の挑戦を視線のみでおくる翼。ケンカになるからやめなさい(笑)。

明和の攻撃。タケシが見事に南葛陣営を突破し、ボールは日向に。ロングシュートを狙うが、やはり 若林にキャッチされる。そこで石崎が日向に、「翼もペナルティエリア外からは決められないんだ。 お前じゃとうていムリにきまってるぜ」と挑発し走り去る。なんとも恐ろしいことをナチュラルに やってくれる石崎。明和じゃ考えられない(笑)。しかし日向は怒るどころか、ストライカーとしての 価値が上がるし翼以上だって説明になるので、PA外のシュートを決めてやると密かに目論む。 この時、彼の頭には東邦スカウトマンの姿が浮かんでいた。

今度は南葛の攻撃。明和DF陣は翼マークを徹底する構え。それを聞き南葛の来生は、それならこっち はチャンスだと密かにゴールを狙おうとしていた。意外に侮れない(笑)。翼・岬のゴールデンコンビ で明和陣営を突破する。小さい頃からサッカーばかりをしていた翼が日本一になろうとするの姿を 嬉しく思い、お父さんも海の向こうから応援してるわよ、精一杯戦いなさーいとママは声援を送る。 そりゃやっぱり感慨深いよね。翼も声援にこたえるべくシュート体勢だが、このままうっても 若島津に止められると勘が働く。そこへ来生が駆けこんでくるのが見え、パス。若島津の逆サイド に走りこんでくる来生。これは決まるかと思われたが、やはり若島津に止められる。どんだけすごいんだ、 お前の反射神経(笑)。ここでボールは上方へ。オーバーヘッドのチャンス!翼がジャンプ。 これに気づいた日向が、同じくオーバーヘッドでブロック。2人とも地面にたたきつけられるが、 翼は頭を強く打ってしまう。そのルーズボールを追い、今度は岬がシュートを狙う。すでに若島津は 起き上がり体勢を整えていた。一方翼は、頭を強打しながらもボールを追っていく。岬がシュートを うとうとしているのが見えていない。岬も途中で止められず、二人同時にシュートをうつ形になる。 そのせいでボールがかなり揺れ、さすがのトンデモキーパー・若島津も止められず、南葛が 劇的な先取点を取ったところで9巻終了〜。


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