キャプテン翼 8巻(その1)

三杉の華麗なる技で先取点を取られてしまう南葛。手も足もでなかったとやや呆然とするメンバーだが、 「やっぱり三杉くんはすごいや」と言い出す翼。三杉ひとりに点を取られたが、まだ試合に負けたわけ じゃなく、今度はこっちが全員の力で点を取るんだ!と翼は皆を励ます。そこへ見事に乗っかっていく 南葛メンバー。そうです、ここで落ち込んでいる場合じゃあないんです(某J風味)。

南葛のキックオフで試合再開。いつものペースで試合を運ぼうとするものの、三杉のナイス分析&指示で 翼の動きが封じられる。「いいよみだ、三杉。さすがこの試合にかけただけある。」とひと り頷く武蔵FCの監督。監督の立場なく(笑)武蔵は鉄壁のディフェンスをみせる。翼のマークがふと ゆるんだ隙に岬は翼にボールを渡そうとするが、三杉がカット!心なしかポーズも決まっている(笑)。 コンビプレイを破られてショックの翼と岬。しかしここで井沢(MFC<マイ・フェーバリット・ キャラ>3位)が武蔵のカウンターを止める。「いつまでもおれたちをなめるなよ」と男らしいセリフ と共に。個々の能力は武蔵に負けず劣らずの南葛は、チームプレイを駆使して翼へセンタリング。 そして翼は少し高めのボールを、「オレは南葛のエースなんだ」となぜか叫びながらオーバーヘッド シュートで同点にする。しかしここで一番気になったのは、岬が滝や来生に「くん」づけで呼んでいる ことだった(笑)。

文句無しに点を決めた翼を見て、もう何も言うことはないよと言い聞かせるようにひとり思うロベルト。 ここで三杉は両親を見る。「すごいだろ、彼がボクの最後の試合の相手になる翼くんだよ」と、 電波通信する(爆)。いろんな意味で凄い紹介の仕方をかまし、自分の力の全てを出し切り翼を倒すと ひとり静かに燃える三杉。「最後の」だとか「力の全てを出し切り」とか、とっても洒落にならない 状況だった。

試合再開後、南葛は司令塔である三杉を執拗にマークする。しかし三杉は敵が自分に集中すると いいタイミングで仲間にパス。ここで翼たちFWも守備に回る。またもや気になったのは、 この時点で翼は滝や来生に「くん」づけで呼んでいる。まだ遠慮のある間柄だったようだ(笑)。 ボールは再び見すぎの元へ。そこへ翼が駆け寄り再び対決。ここで三杉は突然、翼に聞く。
「翼くん、キミはボクの心臓のことをしってるのかい?」
知っていようが知っていまいが、そんなこと突然聞かれたら驚いちゃうよ! そんなわけで翼はあっさり抜かれる(笑)。三杉は、やはり知っていたかと悟る(ええ〜〜!?)。 センタリングをあげるが、結局こぼれ球になり森崎にキャッチされる。 そして三杉は翼に、どんなことがあっても手を抜くのはやめてくれよと言い、翼はもちろんだよ、 と笑顔で答える。

森崎からボールが渡り、南葛の攻撃。すると三杉はある作戦実行をチームメイトに告げる。 翼がゴール前に走りこむが、先ほどとは打って変わってノーマーク。チャンス!と岬がパスを出す。 その瞬間、三杉がさっと手を上げると数人が走りこむ。パスが渡りシュートを決める翼。 ところが副審が旗を揚げ、 オフサイドの反則を告げる。わざとオフサイドの反則になるようにすることをオフサイドトラップ と言い、これを小学生のチームが仕掛けたことに元ブラジル代表のロベルトが驚愕する。 オフサイドトラップの難易度はロベルトの驚きっぷりからして想像できるだろう(笑)。 この後、パスカットしてまたもや反撃に出るものの、再び翼がオフサイドトラップにかかってしまう。 さすがの翼もかなり動揺してしまう。

ここで出来た南葛の隙を逃さないのが三杉。武蔵は一気にカウンター。石崎の顔面ブロックと森崎のパンチング でしのぎを削ったが、ボールは思いっきり三杉に向かっていく。後ろから翼が駆け寄ってくるが、 余裕の三杉。
「翼くん、見せてやろう。オーバーヘッドはキミだけにできる技じゃないってことを」
そして三杉は高目に飛ぶボールをオーバーヘッドで蹴る。森崎も反応したが、カーブがかかっていたので 届かず。武蔵に2点目が入ってしまう。ゴールの瞬間井沢は思わず、「あ〜〜〜〜あ」と言ってしまう(笑)。

ここで前半終了。リードしているので明るい雰囲気の武蔵。ここで三杉は弥生を呼び出す。
一方、南葛は思うようにプレイ出来ないせいか意気消沈。いつもはここで監督と一緒に明るく盛り上げ る翼もさすがに堪えたのか、「でも三杉くんは強すぎます」と言ってしまう。

どこか人気のないところで「話ってなんですか。キャプテン」と切り出す弥生。 そこですかさず、三杉は弥生に平手打ち!突然のことではあるが、この期に及んで(笑)「えっ」 と驚く弥生。そして、なぜ翼に心臓病のことを話したんだと三杉は怒り出す。 そのせいで二度も対決がままならなかったこと、もしかしたら南葛がリードしていたかもしれないと 弥生を責めたてる。発作で苦しんでいる所を弥生が偶然通りかかり、それ以来弥生にはいろいろと 世話になった。が、し・か・し!

男同士の勝負!女のキミに口をだしてほしくないんだ!

と、“小学生でそんなこと言うやつはゲンコツくれるぞ!”と思っちゃうセリフを、 ビシッと三杉は弥生に言うのであった。涙ながらに「すみませんでした」と言って弥生は走り 去って行く。彼女の後姿を見ている三杉の表情から、どんな気持ちかが読み取れない当たりがツッコミ ポイントである(笑)。

一方、南葛ベンチでは監督があいかわらず皆を励まし力づけようとしている。しかし翼は、心臓病と いうハンデを背負いながらもテクニックやチームの統率力が自分よりも上であること、そして大技も 決めてくるという三杉をプレッシャーに感じていた。初めて翼は自信を喪失し、そのまま後半戦に 向かうのであった。

そんな翼の様子を岬(MFC1位)は心配するが、彼はいつもと同じように冷静でいた。元気よく翼に パスをするが、翼は三杉が近寄ってきたのがわかるとプレッシャーなのかトラップミスをする。 それを拾われ武蔵にカウンターをかけられるが、寸でのところで岬が食い止める。自分の最後の敵と 選んだのに、調子が上がらない翼に三杉はヤキモキする。森崎は「ボールは友達って教えてくれたのは 翼だぞ」と励ます。そして岸田か浦辺が「翼だって人間。たまにはミスもするぜ」と 声をかける。

ここで雨が降り出す。パスを受け、気合を入れて敵を抜いていくが三杉が近づくとなぜかはっとなり勝負を 避けるように岬へパス。岬がどんどん敵をかわし、いざ翼にパスをしようとするとどうしたことか 翼は走りこんでおらず先ほどの位置に立ち尽くすだけだった。岬がその姿に驚いた時、三杉にボールを 取られてしまう。「たのむ、翼くん。むかってくるんだ」と三杉は翼に向かってドリブルをしていく。 ところが翼は呆然と立ち尽くすだけ。そんな結果になり、三杉は「おわったな」とドリブルをしている のに目を閉じる。翼は三杉に勝てないとすっかり思い込み、膝を地につけてしまう。 三杉は三杉で、「こんな試合になろうとは」とカッコつけ気味に嘆く。 そして武蔵に3点目が入る。ここで2点差をつけられると南葛にとっては厳しい状況。翼は手と膝を 地につけてがくりとする。そこへ畳み掛けるように三杉が、「これが南葛の力だ!ボクたち武蔵には とうていかなわないんだ」と言葉でとどめを刺しに来る。その言葉が届いたのか定かではないが、 翼はガクリとしたまま動けないでいた。

(つづく)

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