キャプテン翼11巻 (その1)

後半終了4分前。日向がゴールを奪い、明和は2−1とついに均衡を崩す。思わず日向に向かって走り出すチームメイト。しかし、日向がとった行動は右腕を高々と上げた。人差し指を空に向け、いわゆる「NO.1ポーズ」をするのであった。(「スタン・ハンセンポーズ」と言おうとしたが、あれは人差し指と小指を立てたポーズだった(爆))優勝宣言とも取れるそのポーズ。あいかわらずキツイスタートをかますこのマンガ(笑)。

明和が珍しくチーム一丸になって(いつも日向だけがぶっこんでいる)もぎとった1点は、かなり大きいと分析するロベルト。しかし、喜ぶ日向に「ナイスシュート」と声をかける翼。お前も負けてないな!(笑)「まだ勝負は終わってないからね」とその場を去る。そんな翼の言葉に南葛のメンバーも負けないぞと、逆転されたショックもなんのそのだった。

そんな南葛の様子を見て、キャプテンらしくチームに油断するなと警告。自分のプライド(ちっぽけなもんだろ、と言ってはいけない)を捨ててもぎとった1点をなんとしても死守したいところ。いつも力技(というレベルじゃないくらい)の日向が技を使った。東邦スカウトの女性も、この1点は大きいと分析。強情な日向が勝利の為に自分の信念を曲げてまで手にした点だから。ここまでさほどページが進んでいないものの、日向があまりにも荒々しいヤツだってことがわかる場面だったので、ついフューチャーしてしまいました(笑)。

南葛のキックオフで試合再開。翼と岬には容赦なくマークがつく。南葛は他のメンバーも頑張ってゴールに向かう。しかし、若島津という鉄壁が待ち構えている為、なかなかシュートを打てないでいた。だがこのままでは時間が過ぎていくだけ。岬は思い切って翼にセンタリング。「シュートをうつのはキミしかいないんだ!!」と叫びます。他のメンバーも同意見。

ケガした足が痛むが、こらえてジャンプ。十八番(そういえば、最近はこういう言葉あまり使いませんな)のオーバーヘッドでゴールを狙う。が、若島津にはじかれてしまう。こぼれ球を来生が狙いに行ったが、異常な反射神経(笑)の若島津はキックでクリア。

ボールは日向へ向かっていく。残り時間は1分。日向は優勝を確信する。慎重に胸でトラップしたが、若林がオーバーラップしボールを奪う。ここでの若島津の呟き、「しぶといやつらだ!!」が小学生らしくなくて吹き出しました(笑)。ガンガン突き進み、若林はロングシュートをうつ。突然のことに明和もブロックが出来なかった。

だが若島津はシュートコースのまん前に来ていたので、取れる気満々。が、岬がヘッドでボールコースを変更。若島津の逆を取る。でも、ボールは枠内に向かっていない。そこで翼がボールに飛び込む。距離・タイミングもあっていない。ここでミラクル!片手を着いて前転!そのまま踵でボールを蹴り、ゴール!!どんだけ運動神経がいいんだ、お前!(笑)

試合終了間際に同点。大喜びの南葛。一方、あと一歩で優勝だった明和はがっくり。日向は若林のオーバーラップに気づかなかったこと、若島津は岬のとびこみに気づかなかったことを悔やんでいた。「最後の最後で緊張の糸が切れたか」と、冷静な吉良監督。冷静すぎる!ここで後半が終了する。

決着がついていないので、5分ハーフの延長戦になる。それぞれベンチに戻り、南葛は負傷者3人の治療が始まる。一方明和は、最後に油断していたことを吉良に指摘される。しかし、過ぎたことは気にせず延長戦でかたをつけろと檄を飛ばす監督。そうです、そのとおりです(笑)。日向は先ほどのことがかなり悔しいご様子。延長戦でまた突き放してやると誓います。

岬はかなりつらそうだが、大丈夫ですと答える。監督は延長戦出場をやめさせようとするが、ここで岬の父が登場。やれるのかやれないのか、自分が一番わかっているだろうと息子に問う。岬は笑顔でやると宣言。一度描き始めた絵は必ず最後まで描きあげる父のように、自分も最後までプレイしてみるといいます。いい子です!(贔屓過ぎ)

一方、若林の元にも三上さんが登場。お前の気持ちはわかっている。延長戦もがんばれよ、と足の手当てをしてくれる。翼の元にもロベルトが登場。ケガ組の中で、一番軽いようだからお前ががんばるしかないぞとアドバイス。南葛は絶対優勝する、と宣言する。そしてブラジルだよ!と言う。その言葉にロベルトは一瞬間を空けて、分かってると答える。でも、今は試合に勝つことだけを考えろと言うのであった。

試合会場は気温35度。あと少しで延長戦が始まる。各ベンチでは、選手が監督からの指示をうけているところ。ピッチや観客席から離れた所、東邦スカウト組とは別の小高い所からこの試合を見ている男が1人いた。手帳に何か書き込んでおり、サングラスをかけた中途半端なロン毛男。白いスーツです。一応、謎の男です(笑)。

いよいよ延長戦が始まる。翼と日向。それぞれが、絶対に負けないと心の中で呟く。どうやら互いににらみ合ったような状態のようですが、顔としては、今にも噛み付きそうな表情の日向の方が勝っているようだ(笑)。

(つづく)

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